2012 年 15 巻 4 号 p. 491-496
はじめに:全国のウツタイン様式に基づいたデータ(ウツタインデータ)から,救急救命士による静脈路確保については十分に検討されていない。目的:ウツタインデータから救急救命士による静脈路確保の現状について検討する。方法:消防庁に集積されたウツタインデータ[2005年1月から2009年12月における全国消防本部の救急車によって病院搬送された全心肺機能停止(CPA)者]から,CPA傷病者数と静脈路確保数を年齢区分別に分析し,静脈路確保率を抽出した。小児を15歳未満とし,0歳児のデータを除外,薬剤投与非適用・適用で1~7歳と8~14歳に分類した。結果:全CPA傷病者数は547,224件であった。15歳以上の静脈路確保率は経年変化で増加したが,1~7歳では2%前後と低率推移であった。考察:救急救命士による小児への静脈路確保の状況が改善される可能性が少ない現状を鑑みると,改善するための対策が必要である。