目的:院内急変の第一発見者となりうる非医療従事者を対象に,救命意識の現状を調査し,胸骨圧迫と自動体外式除細動器(AED)の使用に特化した簡易型心肺蘇生(CPR)講習会を実施し,講習会後の意識変化を調べること。方法:大学医学部附属病院に勤務する非医療従事者を対象に講習会導入前後に質問紙調査を行った。結果:講習会前調査は,院内救急コールを知らない:56%,院内急変時に反応の確認ができる:18%,胸骨圧迫ができる:7%,AEDを使える:8%であった。講習会後調査は反応の確認ができる:74.6%,胸骨圧迫ができる:67.3%,AEDを使える:79.9%であった。結論:当院非医療従事者に対して簡易型CPR講習会を導入した結果,救命意識と自信が向上した。