救急医療の最前線で患者対応にあたる救急隊員はさまざまな病原微生物に暴露する可能性が高い。当院に関連する救急救命士116名を対象に,麻疹,風疹,流行性耳下腺炎,水痘帯状疱疹における防御抗体の保有状況を調査した。前3疾患については約3~5割の者がワクチン接種対象となり,4疾患すべてで非対象となった隊員は22.4%(26名/116名)に過ぎなかった。成人初感染例では重篤な脳炎,肺炎の合併率が高いこと,麻疹,風疹の現在の国内流行状況,救急隊員から搬送患者への感染の可能性などを考慮し,病院内の医療従事者同様に救急隊員も積極的なワクチン接種の対象と考え,そのための体制整備が急務である。