抄録
目的:当院救命救急センターおよび集中治療室入室患者において実施したバンコマイシン(VCM)血中濃度解析結果について,予測性の検討を行った。方法:対象は,2010年7月から2011年6月までに救命救急センター及び集中治療室においてVCMの治療薬物モニタリング(therapeutic drug monitoring,以下TDMと略す)を実施した症例49例とした。予測性の評価指標として,予測の偏り(ME),予測の正確さ(MAE),予測の0(RMSE)を算出して用いた。結果:実測濃度を用いた予測において有意な予測の偏りがみられるが,予測精度は向上する可能性が示唆された。持続血液濾過透析施行の有無による比較では,予測精度は変動しなかった。結論:救急・集中治療領域においては,早期に薬剤師が介入し,状況に応じて予測性を考慮しながらTDMを行うことが重要であると考える。