日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
デジタルペンとスマートフォンを用いた病院前傷病者情報共有システムの香川県への導入事例について
笠井 武志大川 元小村 隆史
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2014 年 17 巻 3 号 p. 418-424

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抄録
香川県では,傷病者の搬送調整を含む病院前救急医療体制が円滑に機能することを期して,デジタルペンとスマートフォンを活用した救急医療情報システムを開発,導入した。特徴としては,救急隊が現場などからデジタルペンを用いて傷病者観察メモに記入すると,ペン先に内蔵されたカメラが筆跡を記録,スマートフォンを介して県サーバーに傷病者情報を格納,インターネット端末やスマートフォンからサーバーへアクセスすることにより傷病者情報,県内全出場救急隊の動向,県内医療機関の救急車受け入れ状況等のリアルタイム情報を消防機関と医療機関の双方で共有できる。これにより救急隊側では,収容医療機関の集中回避,医療機関への収容依頼問い合わせ回数の減少,覚知から医療機関収容までの時間短縮,適正医療機関への早期搬送などに寄与すると考える。また,医療機関側では,早期に傷病者の詳細情報を得ることにより,受け入れ体制を整え,収容直後から適切な治療を行うことができる。それにより効率的な医療資源の活用が可能となり,傷病者の円滑な受け入れ,専門性の高い治療への連携が可能となり,ひいては救命率の向上,入院期間の短縮,早期の社会復帰などに寄与すると考える。
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© 2014 日本臨床救急医学会
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