日本臨床救急医学会雑誌
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事例報告
PEEC(Psychiatric Evaluation in Emergency Care)教育コースの普及とコンサルテーション・リエゾン精神科医の関与
岸 泰宏
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2014 年 17 巻 4 号 p. 575-578

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抄録
救急医療現場に精神・行動の問題を合併した症例が搬送される機会は多い。身体疾患の治療とともに精神科医が並行して治療していくのが理想だが,現実的には精神科専門医療が利用できない医療施設も多い。このような現実から,救急医療スタッフを対象に,精神科医がいない状況での精神・行動の問題をもつ患者への標準的初期診療のための教育コース(Psychiatric Evaluation in Emergency Care:PEEC)が開発された。PEEC教育コースは,救急医療から精神医療へのつなぎを目的の一つとしている。現在のコンサルテーション・リエゾン精神医学の主要テーマは,身体疾患治療現場における精神・行動の障害のマネジメントと他(多)職種との連携である。コンサルテーション・リエゾン精神科医はPEEC教育コースの展開に積極的に関与し,医療の質の向上ならびに救急スタッフと精神医療スタッフの連携に努めたい。
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© 2014 日本臨床救急医学会
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