日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
資料
「一般社団法人Healthcare BCPコンソーシアム」設立の意義
有賀 徹野口 英一
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 22 巻 1 号 p. 75-82

詳細
抄録

わが国はしばしば大災害に遭遇している。そこで,医療・福祉(Healthcare)領域においても,「災害拠点病院指定要件の一部改正について」(厚生労働省,2017年3月31日)が発出され,災害拠点病院に事業継続計画(BCP,病院機能存続計画)の策定が義務化された。 ただし,これは地域のhealthcare全体を対象とするものではない。全体を俯瞰すると,医療などに特化した枠組みではなく,諸々の領域を複合していくことが求められる。具体的には食料や医薬品などの物資の流れを管理する体制,電源や上下水道を含めた社会資本など,多くの組織や社会の仕組みが協業し,新しい枠組みへ進化させていくことが重要となる。新しい枠組みへと協業する連合体(コンソーシアム)の設立は,災害への強い備えをもった地域包括ケアシステムを構築することとともに,地域の医療・福祉にあたるHealthcare BCPを具現化することであり,人々が安心して暮らし,働くための社会保障制度の維持と同じ脈絡のうえにある。

著者関連情報
© 2019 日本臨床救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top