日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
多職種による院内急変対応への取り組みの変遷
―薬剤師による急変時追加薬剤バッグ運用から臨床検査技師による血液ガス分析への介入へ―
中谷 亮介満田 正樹谷川 直人早田 修平松本 篤
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2020 年 23 巻 2 号 p. 132-138

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抄録

今回,院内急変時における救急カート未配置・不足薬剤の対応および血液ガス分析の迅速化を目的に,急変時追加薬剤バッグの運用と臨床検査技師の介入を開始した。薬剤師による急変時追加薬剤バッグの運用により,院内急変の全症例に薬剤師は関与することができ,救急カート未配置・不足薬剤の対応も可能となった。医師,看護師は院内急変対応に臨床検査技師が必要であると考えており,臨床検査技師による介入開始後では院内急変発生から血液ガス分析開始までに要する時間が18.9±6.9分から12.7±5.2分に有意に短縮された。今後も多職種で連携しながら院内急変に対応していきたいと考える。

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© 2020 日本臨床救急医学会
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