日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
二酸化炭素消火設備の誤放出による二酸化炭素中毒の2例
磯川 修太郎岩﨑 任土屋 真貴子関森 淳大谷 典生
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キーワード: 中毒, 不活性ガス, 事故
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2022 年 25 巻 3 号 p. 594-597

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抄録

わが国では,これまでに二酸化炭素消火設備による人的事故が複数報告されている。 今回われわれは,ビル駐車場における二酸化炭素消火設備の誤放出により二酸化炭素中毒となった2例を経験した。1例目は50歳,男性で,二酸化炭素消火設備が誤放出された室内で倒れていた作業員であり,来院時の血液ガス分析で著明な呼吸性アシドーシスを認め,蘇生処置に反応せず死亡した。2例目は47歳,男性で,同じビル内の警備員であり,二酸化炭素放出直後に咽頭痛と呼吸困難を自覚し,意識消失した。当院搬送時には意識回復しており,全身状態良好であったため帰宅した。二酸化炭素消火設備による二酸化炭素中毒は,即時に意識消失・心肺停止となり得るため,その危険性の認識と予防が重要となる。

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