日本臨床救急医学会雑誌
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Print ISSN : 1345-0581
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原著
救急外来の聴診器の汚染度
―膜型面とイヤピースを除菌・洗浄用クロスで拭おう―
大山 清実広小野内 汐美安永 天音星野 凪沙大橋 一孝三澤 友誉後藤 沙由里武藤 憲哉小野寺 誠伊関 憲
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2024 年 27 巻 4 号 p. 494-498

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抄録

目的:聴診器の膜型面とイヤピースの細菌汚染は院内感染の原因の一つである。救急外来の聴診器の汚染度を調査した。方法:聴診器の膜型面と片側のイヤピースの汚染度を,ルミテスターを用いてATP拭き取り法で測定した。次に除菌・洗浄用クロスを用いて10秒間聴診器の膜型面とイヤピースを拭き,5分乾かした後に測定した。結果は中央値で表しWilcoxon符号付順位和検定を用いて,p<0.05を有意差ありとした。また,膜型面とイヤピースの細菌培養検査を行った。結果:聴診器13個の膜型面の汚染度は拭き取り前後で2,216 RLU,273 RLU であった。一方,イヤピースは前後で22,516 RLU,130 RLU であった。拭き取り後は有意に減少して,拭き取り前と有意差がなかった。細菌培養検査では常在菌を検出した。考察:救急外来の聴診器には細菌による汚染があった。クロスで10秒間拭き取ることにより80%以上の減少効果があった。結論:救急外来にある聴診器は膜部分とイヤピースを使用前後にクロスなどで拭う必要がある。

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