ERにおいてグリーフケアチームを発足し,残された家族に対して電話によるフォローアップを行ってきた。電話対応は126件(49.6%)で,複雑性悲嘆と考えられたものは23件(9.1%)であった。電話によるフォローアップしていくなかで,家族対応への困難さ,カルテ記載の不足,複雑性悲嘆の判断の相違についての3つの課題が抽出された。これらに対して,グリーフケア看護師を対象とした勉強会,救急看護師を対象とした勉強会,BGQの導入の対策を講じた。その結果,家族の反応に関するカルテ記載が増え,電話によるフォローアップを行う際の家族の状況に関する情報収集が容易になり,さらに悲嘆プロセスに対する知識を学び,コミュニケーション技術の訓練をすることで残された家族に電話かけを行うことへの心理的負担の軽減につながった。また,BGQを導入することにより複雑性悲嘆の判断を統一することができた。しかし,これらの取り組みにより今後への課題も浮き彫りになった。