2024 年 27 巻 5 号 p. 630-635
目的:重症COVID-19患者のうち,気胸/縦隔気腫(PTX/PMD)を発症した背景,検査所見,治療などの臨床的特徴について検討し,発症に関連する入院時の項目について検討した。方法:高流量鼻カヌラ酸素療法(HFNC)または人工呼吸管理を要した119例を対象とし,PTX/PMD発症の有無で比較した後方視的観察研究である。結果:17例(14.3%)がPTX/PMDを発症した。入院時の重症度に差はなかったが,PTX/PMD群では糖尿病例が高率であり,検査値ではHbA1cとLDが有意に高かった。治療では,筋弛緩薬の投与率や腹臥位療法の施行率が有意に高率であった。また,入院後に治療した咳嗽が有意に多かった。結語:糖尿病の既往やHbA1c,LDの高値は,PTX/PMDの発生に関連する可能性があった。また,PTX/PMD群では非発症群と比較して,入院後からPTX/PMD発症までに,筋弛緩薬や腹臥位などの治療介入を要した入院後増悪例が多かった。