日本臨床救急医学会雑誌
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原著
重症COVID-19患者におけるバイオマーカーを用いた急性腎障害合併,腎代替療法導入および予後の予測
九住 龍介鶴岡 歩藤田 大輝山下 智也重光 胤明林下 浩士
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2025 年 28 巻 3 号 p. 470-477

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抄録

目的:重症COVID-19において,尿中NGAL(uNGAL)と尿中L-FABP(uL-FABP)により,急性腎障害(AKI)合併,腎代替療法(KRT)導入および予後予測が可能か検討した。方法:ICUに入室した重症COVID-19患者287例を対象とし,それぞれのバイオマーカーの中央値で2群に分けた。uNGAL≦33.3mg/gCrをN-L群,>33.3mg/gCrをN-H群,uL-FABP≦59.7mg/gCrをL-L群,>59.7mg/gCrをL-H群とし,比較検討した。結果:AKIは,N-L群よりN-H群,L-L群よりL-H群で多かった(p<0.01)。KRT導入は,N-L群よりN-H群で多かった(p<0.01)が,L-L群とL-H群に差はなかった(p=0.08)。28日死亡は,N-L群よりN-H群で多かった(p<0.01)が,L-L群とL-H群に差はなかった(p=0.52)。結論:重症COVID-19において,AKI合併はuNGALとuL-FABPのいずれでも予測できるが,KRT導入や予後予測については,uL-FABPよりuNGALのほうが有用性が高い可能性がある。

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