目的:本研究は,再任用救急隊員の現状と今後の課題について調査することを目的とした。方法:本研究は,全国の消防本部および救急隊員に向けて実施されたアンケート調査である。アンケートに回答をした救急隊として従事している消防吏員を分析対象とした。結果:救急隊員9,232人より雇用状況の回答を収集し,そのうち62人(0.7%)が再任用救急隊であった。今後も救急業務を続けていきたいと思う理由として,救急業務について働き方が合っている,救急救命士の資格を活かしたいなどのポジティブな意見がある一方,救急業務を続けていきたいと思わない理由として,心身の負担の大きさを懸念する回答が多くみられた。結語:再任用職員が救急現場で安全に活躍するために,心身の負担の軽減を目的とした資器材の導入や,知識の再教育,年代に応じた勤務形態の拡充などの勤務環境の整備が急務である。