2025 年 28 巻 5 号 p. 799-803
目的:一般用医薬品による致死量摂取例の現状と対策を考察する。方法:過去8年間に一般用医薬品を過量服薬した患者129例のうち,致死量を摂取した患者を対象に,患者背景,致死量に達した成分,摂取量,摂取した個装箱数,購入経路を調査した。結果:対象患者は34例(26.4%)であった。若年者が多く10歳台と20歳台で全体の73.5%を占めていた。致死量に達した成分はカフェイン,アセトアミノフェン,ジフェンヒドラミンであった。摂取した個装箱数では1~3箱の摂取が58.8%であり,アセトアミノフェンは全例が1箱の摂取で致死量に達していた。また,79.4%が店頭で製剤を購入していた。結論:国内では新たな販売規制が検討されているが,致死量に達していた成分は「濫用等のおそれのある医薬品」と組み合わせで含有される場合を除き,ほとんどが規制の対象外であり,少数箱の摂取で致死量に達していた。すべての製剤を対象とした販売規制や製剤の包装単位の規制なども検討しなければならない。