2025 年 28 巻 6 号 p. 859-862
目的:低体温を呈する患者の中に敗血症が存在することは知られているが,実際にどのくらい存在するのかはよくわかっていない。そこで,寒冷地に位置する当院における実態を調査することとした。方法:2020年4月~2023年3月の3年間に当院へ救急搬送された時点で体温が35℃以下であった患者を対象として,血液培養の陽性率などを後方視的に検討した。結果:対象となった121例のうち100例が血液培養を採取されていた。血液培養陽性であったのは24例であり,真の陽性と判断されたのは16例(16%)であった。結論:寒冷環境下で倒れていた状態で発見されて救急搬送されてくる患者は外気温による偶発性低体温症と短絡的に考えがちであるが,低体温を呈する患者の中に敗血症が少なからず存在しているため,救急外来での初期対応の時点では敗血症の可能性を常に念頭に置いて診療にあたるべきである。