目的:北海道内で消防機関のヘリコプターにより救助された山岳地での外傷について,重症度と関連する要因を検証する。方法:2019年4月~2024年3月に,北海道または札幌市のヘリコプターで救助された外傷症例を対象とし,受傷機転,救助法,処置,所要時間,重症度を調査し,群間比較と多変量解析を行った。結果:重症例では軽症例より現場の標高が高く(1,297m[IQR 975-1,628]vs 722m[IQR 530-971]:p=0.015),水平担架救助の実施割合が高かった(58.3%:p=0.002)。順序ロジスティック回帰分析では,航空隊による高度な処置が重症度と有意に関連した(OR 4.316:95%CI 1.909-9.761:p<0.001)。結論:重症例では水平担架救助が選択され,高度な処置が施行される傾向がみられた。現場観察に基づく航空隊の重症度判断と救助法選択の妥当性が示唆された。