日本臨床救急医学会雑誌
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症例報告
Toxic shock like syndrome症状を呈したG群連鎖球菌による敗血症性ショックの1例
山根 一和川出 尚史木村 文彦熊田 恵介奥村 徹青木 光広荻野 隆光福田 充宏鈴木 幸一郎小濱 啓次
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2002 年 5 巻 3 号 p. 319-323

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抄録

Toxic shock like syndrome(以下TSLSと略す)はA群連鎖球菌によって引き起こされる重症感染症である。今回,血液培養からG群連鎖球菌が分離され,これによるTSLSと同様の症状を呈した敗血症症例を経験した。症例は62歳,男性。肝硬変と高血圧で加療中であった。左大腿部痛により発症し,鼻出血が止まらず意識混濁が出現したため入院となった。来院時ショック状態で,大腿部に皮膚紅斑と水疱形成を認め,同部位のグラム染色でグラム陽性球菌が観察された。TSLSと診断し全身管理とともに抗菌薬とグロブリン製剤を投与した。大腿部の生検では壊死性筋膜炎は認められなかった。腎臓,呼吸器,肝臓,DIC,中枢神経,心血管系の多臓器障害により入院12時間後に死亡した。血液培養からG群連鎖球菌が分離された。G群連鎖球菌によつてTSLS様の症状経過をたどった症例の報告は少なく,ほとんどの症例が免疫力低下の状態にあつた。死亡例は急激に発症,増悪しており治療はきわめて困難であると思われた。

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© 2002 日本臨床救急医学会
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