日本臨床救急医学会雑誌
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原著
救急車搭載酸素加湿器の加湿水における細菌汚染について
大山 太田爪 正気沓澤 智子
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2003 年 6 巻 1 号 p. 19-25

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抄録

酸素加湿器における細菌汚染の現状把握とその対策を検討するために,実働している救急車の加湿水を24時間経時的に採取し細菌培養を行い,定期消毒前後の細菌数を比較した。また,実験室内で大腸菌を加湿水に入れ,酸素流量,大腸菌数および酸素管の形状を変化させ,酸素とともに噴出する細菌を測定した。結果:①定期的に次亜塩素酸系消毒剤で処理された加湿器では,加湿水交換後6時間まで,細菌は増殖せずに加湿水交換時の細菌数102cfu/mlを維持し,それ以後急激に細菌数は増加した。未消毒の加湿器では,加湿水交換後6時間ですでに細菌の増殖がみられ,加湿水交換時の細菌数102cfu/mlに比べ約10倍に増えていた。②加湿水の細菌数が104ch/ml以上になると酸素流量,酸素管の形状には関係なく細菌が酸素とともに噴出した。以上より,細菌学的に安全に救急車内で酸素投与を行うためには,加湿器の次亜塩素酸系消毒剤による定期消毒と6時間ごとの加湿水交換が有効な方法と考える。

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© 2003 日本臨床救急医学会
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