2003 年 6 巻 4 号 p. 408-411
症例は49歳,男性。2001年4月26日,軽トラックを運転中,ガードレールに衝突した後,対向車と接触し車内に閉じ込められた。救出に約4分かかり,その間に心肺停止状態となったため,ラリンゲアルマスクによる気道確保と人工呼吸,カルディオポンプ®による心臓マッサージが開始され,搬送途中に心拍が再開した。広範な前方型フレイルチェストに対し,人工呼吸によるpneumatic stabilizationを施行した。また血胸,心囊内血液貯留にはそれぞれドレナージを行った。pneumatic stabilizationによる保存的加療で前胸部の変形はほぼ完全に回復した。約1年後の肺機能も十分に改善していた。