日本臨床救急医学会雑誌
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症例報告
プロポフォール持続投与による著明な横紋筋融解症が疑われた1成人例
品川 弥人秋山 久尚相馬 一亥大和田 隆
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2003 年 6 巻 4 号 p. 402-407

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抄録

プロポフォールは短時間作用型麻酔薬として,集中治療での鎮静目的に使用されているが,海外を中心としてとくに小児例に横紋筋融解症の合併例が散見される。今回,われわれはプロポフォール持続投与によると考え弓れる,著明な横紋筋融解症の1成人例を経験したので報告する。症例は意識障害で搬送された36歳の男性。来院時より不穏を認め,鎮静目的でプロポフォールの投与を開始した。頭部CT,MRI検査で左前頭葉に脳腫瘍を認め,現病歴や現症から痙攣後の意識障害と診断した。抗痙攣薬を併用し,推奨容量内でプロポフォール持続投与を継続したが,第2病日より暗褐色尿,CK値の上昇が出現し,最高194,550 IU/lまで上昇した。ただちにプロポフォールの投与を中止,大量輸液を施行したところCK値は徐々に改善した。プロポフォール持続投与により,成人例においても著明な横紋筋融解症を認めることがあり,とくに痙攣などほかの横紋筋融解症発症の危険因子をもつ症例での使用は注意が必要と考えられた。

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© 2003 日本臨床救急医学会
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