日本臨床救急医学会雑誌
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原著
一地方の救命救急センターにおける高齢者救急搬送例の現状
後藤 由和村田 義治村本 信吾稲葉 英夫
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2003 年 6 巻 5 号 p. 457-463

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抄録

平成13年次推定高齢化率が28.1%の石川県能登地域に立地した,併設型救命救急センターにおける高齢者救急搬送例を後ろ向きに調査した。対象は同センターヘ救急搬送された全症例2,693例である。高齢者群(65歳以上)は全搬送症例の53.4%を占めており,年少群(0~14歳),生産年齢群(15~64歳)と比較して有意に一次救急搬送例が少なく,内因性疾患による搬送とその後の入院が多かった(p<0.0001)。とくに75歳以上では,75歳未満の高齢者より呼吸器疾患による搬送と入院および院外心停止例の割合が多かった(いずれもp=0.0014)。これらの現状から,救急医療に携わる地域医療関係者の十分な意思疎通を図ったうえで,高齢者救急に焦点を当てた地域住民への啓蒙活動と病診連携強化へ向けた具体的な対策を早急に考案する必要があると考えられた。

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© 2003 日本臨床救急医学会
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