日本臨床救急医学会雑誌
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症例報告
プロポフォールによる鎮静中に洞停止を来した重症頭部外傷の1例
千葉 宣孝守谷 俊櫻井 淳雅楽川 聡木下 浩作林 成之
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2004 年 7 巻 1 号 p. 36-40

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抄録

気管挿管下の重症頭部外傷患者に対して,プロポフォール使用中に洞停止を来した症例を経験した。症例は17歳,男性。家屋の2階から転落し,重度の意識障害(JCS Ⅲ-200)のため救命救急センターに搬送された。頭部単純CT検査において,外傷性くも膜下出血と脳室内出血の所見を認めた。来院時心電図では心拍数88/分,洞調律,P-P間隔が0.68秒と異常を認めなかったが,第7病日に脈拍38/分,P‐P間隔不整でP-P間隔が2.86秒と延長した洞停止が出現したため,lCU入室時から脳低温療法実施のため使用していたプロポフォールの持続投与を中止した。投与中止後,徐脈性不整脈を認めることはなかった。集中治療における持続的なプロポフォール使用は,年齢,心電図所見,投与用量にかかわらず徐脈性不整脈が生じる可能性がある。そのため徐脈性不整脈が生じた場合,プロポフォール投与の中止を考慮する必要がある。

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© 2004 日本臨床救急医学会
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