年々増加傾向にある救急搬送要請に対応するためには救急外来受診より入院までに要する診療時間(滞在時間)を可及的に短縮する必要がある。平成15年9月~11月に救急外来より入院した内科症例のうち,滞在時間が3時間以上の長時間滞在例169例の各担当医に対して前方視的にアンケート調査を行った。さらに平成15年9月より導入した救急専従医による「遅出勤務(毎週水曜日13時~21時40分)」の効果についても検証した。長時間滞在にもっとも関与した要因は「診断」,「経過観察」,「検査待ち」,「外来混雑」の順に多く,勤務帯別にみると「経過観察」は平日当直,「検査待ち」は平日日勤,「外来混雑」は土日祝日における主な滞在要因であった。平日当直のうち,「遅出勤務」と重複した水曜日(17時~21時)の長時間滞在率は他の曜日の同時間帯と比較して低率であった。救急外来でのよりよい診療体制を構築するうえで,各科専門医間の意思統一(診療の標準化),観察用ベッドの設置,「外来混雑」に対する人員配置の見直しなどがあげられ,これらに対して病院全体で取り組む必要がある。