2022 年 2022 巻 1 号 p. 151-158
本研究では,SDGsの自分事化を目指した学校間交流学習における児童の意識の変容を明らかにすることを目的とした.児童自身が貢献できる活動を認識し,SDGsを「自分事化」させ,様々な人と協力して行動する力の育成を目指した,遠隔地との学校間交流学習を事例とした.事例に関わる児童の事前事後のアンケート調査や記述内容について,定量的と定性的に分析した.分析の結果,児童はSDGsに対する「知識」「重要性」「関連性」について,どの項目においても増加がみられ,「知識」に関しては有意に変化がみられた.また,児童の記述内容から,「節電」や「ごみ拾い」など自然や環境の保護に関わる活動を自分事と捉えたのに対して,捉えられない活動があることも明らかになった.