2022 年 2022 巻 3 号 p. 176-183
クラウド(Googleドキュメント)の変更履歴を基に,改良型「リビジョンマップ」を使って,協働ライティングレポートの作成プロセスを可視化した.これによりグループの協働状況の概要が把握できた.指標となり得るデータを算出し,遠隔コミュニケーションを余儀なくされた2020年度と通常の対面授業だった2018年度を比較した.その結果,グループの協働状況や個人の貢献度を示す指標には有意差はなかったが,貢献度の著しく低い学生の有無については差があった.比較により,クラウドを使ったレポート作成においては,制限されたコミュニケーションの中でも変わらず協働できたことが示唆された.