2022 年 2022 巻 4 号 p. 98-105
教育の情報化に伴い,デジタル教科書の操作ログなどのデータを活用して教育改善を目指す需要が高まっている.本試行では,A市の中学生151名が使用した英語科デジタル教科書の操作ログ(ページめくり,ポップアップコンテンツ表示,ズームなど)から,家庭学習時の端末利用の実態を分析した.分析の結果,本条件下では,端末利用時間が長くなるほど,端末利用日数,アクセス範囲,操作回数,操作後経過時間の4指標が大きくなる傾向にあった.一方で,端末利用時間が長い上位5%のユーザは4指標の値が小さかったことから,画面を開いたまま放置していた可能性が示唆された.