2023 年 2023 巻 2 号 p. 166-173
キャリア教育の充実に当たっては,その本質的意義な価値や意義を理解し,計画的に実施することでその教育的効果を発揮する.また,ディジタル時代の児童生徒において,帰属意識からの自己理解,自己管理能力の育成も求められている.そこで,本研究では,国立教育政策研究所が行ったキャリア教育に関する全国調査及び報告書の再分析から,キャリア教育の現状と課題を明らかにする.さらに,Hermansの「対話的自己」論から,オンライン環境上の児童生徒に内在する「自己の位置(ik-posities)」に注目し,新たなキャリア教育の取り組みについて展望する.