2023 年 2023 巻 3 号 p. 19-26
教育現場に求められる,対話を通じた学びや外部との協働の実践について,課外活動での外部人材の実践に着目し,活動に参加した生徒の態度変容やその要因を検討した.分析には質的分析の手法であるSCAT分析を用いて,同じ教育プログラムに参加する異なる学校の生徒6名をインタビュー対象とし,学校の状況・特性による変化と,活動に参加した生徒に共通する変化とその要因を分析した.分析の結果,生徒が他者との対話を通じ,他者・多角的視点と共感を獲得し,さらに,生徒自身の自己肯定感,自己効力感,モチベーションが,他者との関係性や個人の成長実感の中で育まれていることが示された.