2024 年 2024 巻 3 号 p. 264-271
本研究の目的は,公立通信制高校における面接指導の実態を明らかにし,その設計・実践に資する知見を得ることである.公立通信制高校教員2名を対象にインタビュー調査を実施し,M-GTAを用いて分析した.その結果,教員は生徒の多様な学びの困難や制度的制約を考慮し,学校方針や前任者の指導方法を参考にしつつ,限られた情報源から面接指導を発展させていた.自学自習支援だけでなく,協働的な学びに挑戦し,安心して学べる配慮や,面接指導前後の学習支援を含めた多層的な設計・実践が行われていた.