2024 年 2024 巻 3 号 p. 284-291
歴史教育は暗記に陥りがちとの批判があり,時代の潮流を大まかに捉えることの重要性が指摘される.教職課程でも,教育の歴史・思想を扱う科目(例えば,「教育学概論」)が必須だが,教員採用試験では歴史上の人物や思想の細部を問う問題が出題されがちである.中学校社会科で歴史が公民の基礎に位置づけられるのと同様,公教育を担う教員としての資質・能力を育成する観点からは,歴史の潮流をふまえた社会の見方・考え方を養うことが重要であり,本稿では,Neo教育工学の立場からそのカリキュラム設計を考える.