2024 年 2024 巻 4 号 p. 9-16
現行の学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」について言及され,授業における対話が非常に重視されている.一方で学校には,対話を積極的に行うことができない児童がいることも事実である.本実践では,プログラミングにおける試行錯誤に着目し,対話的な授業の構築を目指した.プログラミングは,何度も繰り返し挑戦することができ,結果が合っているかをすぐに確認できるという特徴がある.これを踏まえて,ペアで正多角形を描くプログラムの作成や円周率の算定に時間をかけた.試行錯誤により自分自身の意見を持つことで,対話が活性化し,円周率への理解が深まることが明らかとなった.