日本食品工学会誌
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原著論文
粉砕方法および粒子径が米粉のCarrの流動性指数および噴流性指数に与える影響
五月女 格津田 升子岡部 繭子大島 紗也香ホッセン ムハマド シャリフ板倉 真由美竹中 真紀子岡留 博司五十部 誠一郎
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2009 年 10 巻 2 号 p. 95-106

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抄録
微粉砕により米粉の利用方法の拡大が期待されるが,微粉砕された米粉は流動性が低下し食品加工機械を用いる際に問題を生じる事が予測される.微粉砕された米粉を用いる際に食品加工機械に対して必要となる対策を予測するため,ウルチ米精米および玄米ならびにモチ米精米を原料として用い,平均粒径3~30μmの試料をジェットミルで,30~100μmの試料をハンマーミルにて調製し,試料調製時の温度,調製後の水分,Carrの流動性指数および噴流性指数,ならびに表面粗度の測定を行った.試料の平均粒径が小さくなるにしたがい水分および表面粗度は低下したが,試料の流動性は平均粒径が15μmまでは小さくなるにしたがい低下し,平均粒径が3μmになると精米粉では流動性は変化せず玄米粉では流動性が向上した.平均粒径30μm以下の米粉試料の流動性は,伝統的な米粉の一種である上新粉と比較すると低く,小麦粉と比較すると同程度であった.
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© 2009 一般社団法人 日本食品工学会
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