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日本食品微生物学会雑誌
Vol. 31 (2014) No. 2 p. 86-92

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http://doi.org/10.5803/jsfm.31.86

原著

牛乳工場で大腸菌群検査に用いられている「DOA培地法」と,その代替法として想定されるISO法である「腸内細菌科菌群試験法」を比較検討した.グラム陰性細菌として大腸菌群あるいは腸内細菌科菌群のみ存在する生乳では,DOA菌数とVRBG菌数との間にはr=0.98以上の良好な相関が得られた.大腸菌群あるいは腸内細菌科菌群に加え,低温細菌であるPseudomonas属等が存在する生乳では,DOA菌数(30℃)とVRBG菌数(37℃)との相関は低かった.大腸菌群であるEnterobacter aerogenes NBRC 13534TおよびKlebsiella oxytoca JCM 1665のVRBG菌数/DOA菌数(対数値)の値は,前者で0.67~1.09,後者で0.95~1.31の範囲となった.一方,Pseudomonas属菌株の菌数はVRBGで十分計測できず,菌株や培養温度の相違,重層の有無によって発育状況が異なった結果となった.牛乳の出荷判定検査において,腸内細菌科菌群のみを管理の対象とする場合は「腸内細菌科菌群試験法」を適用できるが,低温細菌を含めた管理を行う場合には適用は難しいことが明らかとなった.

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