日本食品微生物学会雑誌
Online ISSN : 1882-5982
Print ISSN : 1340-8267
ISSN-L : 1340-8267
調査
ウズラ卵が原因食品と推定されたSalmonella enterica serovar 4,[5],12 : i : –による食中毒の発生とウズラ卵のサルモネラ汚染状況調査
川上 優太原 彩香川瀬 遵黒崎 守人角森 ヨシエ林 芙海村上 佳子
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 33 巻 3 号 p. 160-165

詳細
抄録

2010年に発生したサルモネラO4群による集団食中毒2事例の患者および元施設従事者由来株について,詳細な解析をしたところ,STのmonophasic variantであるSalmonella serovar 4,[5],12 : i : – であることが判明した.2事例の疫学調査からウズラ卵が原因食品と推定されたため,県内に流通するウズラ卵のサルモネラによる汚染実態を調査した.その結果,ウズラ卵からSalmonella serovar 4,[5],12 : i : – は分離されなかったが,ウズラ卵のサルモネラによる汚染が確認されたことから,ウズラ卵の取扱いは注意する必要がある.

著者関連情報
© 2016 日本食品微生物学会
前の記事
feedback
Top