1999 年 16 巻 4 号 p. 237-243
1998年9月, 滋賀県内においてSalmonella Enteritidisによる食中毒が発生した.同時期に, 本食中毒由来株と諸性状が同一である散発下痢症患者由来のSalmonella Enteritidisが県内全域で多数分離されていた.これらの関連を調査したところ, 薬剤感受性試験, ファージ型別, プラスミドプロファイルおよびPFGE法などの成績により本食中毒事例は広域流通食品を原因とするdiffuse outbreakであったと推測された.