日本食品微生物学会雑誌
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Listeria monocytogenesを検出するためのPCRプライマーの検討
片桐 和弘下平 大史上田 成子仲真 晶子池亀 公和丸山 務
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2000 年 17 巻 2 号 p. 121-126

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抄録
食品媒介感染症の重要な起因菌として世界的に注目されているL. monocytogenesについて, 食品からの迅速検出を目的としてPCR法の応用を試みた.今回は, すでに報告されている7組のPCRプライマー (C・D, MonoA・B, hly1・2, prfA1・2, LM1・2, SH2A・B, SI3A・B) を選び, その特異性について基礎的検討を行った.L. monocytogenesに対する特異性が最も良好だったのはプライマーMonoA・Bであった.プライマーprfA1・2, hly1・2, LM1・2も特異性は高かったが, 一部の菌株に擬陽性が認められたほか, 非特異性のバンドが得られた.非特異性のバンドが得られたプライマーは希釈濃度を変えることによって非特異的副産物が消失し, 特異性が高まることが認められた.
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