日本食品微生物学会雑誌
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カンピロバクター食中毒における患者便および食品からの分離菌株の型別
小野 一晃土井 りえ安藤 陽子大塚 佳代子柴田 穣尾関 由姫恵佐藤 秀美増谷 寿彦小林 留美子柳川 敬子
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2004 年 21 巻 2 号 p. 151-155

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抄録
2003年3月8日に埼玉県内の焼き鳥屋で喫食した友人4名全員が11日夕方 (16時頃) から12日朝 (8時頃) にかけて, 下痢・腹痛・発熱などの食中毒様症状を呈した.当初の検査で患者からすべて異なる血清型菌が分離されたことから, 5℃ 保存便について繰り返し検査したところ, 分離菌株の型 (血清型・PFGE型) に変化がみられた.一方, 患者から分離されたC.jejuniおよびC.coliの5℃ 保存生理食塩液中での生存性に差はみられなかった.
また, 本事例では食品から患者と同じ型のカンピロバクターも分離されたが, 同一検体でも直接法とMPN法で分離菌株の型が異なる場合がみられたことから, 両法の併用により菌分離を行うことが望ましいと考えられ
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