日本食品微生物学会雑誌
Online ISSN : 1882-5982
Print ISSN : 1340-8267
ISSN-L : 1340-8267
市販香辛料におけるClostridium属菌の汚染状況
藤澤 倫彦相川 勝弘高橋 孝則山口 健太郎小杉 八重子丸山 務
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 21 巻 2 号 p. 145-150

詳細
抄録

市販の香辛料計100検体についてClostridium属菌の汚染状況を調査した.47検体 (47%) よりウエルシュ菌を含めたClostridium属菌が検出され, 24検体 (24%) よりウエルシュ菌が分離された.これら分離されたウエルシュ菌はエンテロトキシン産生遺伝子を保有していなかった.一方, ボツリヌス菌は検出されなかった.用いた検出法では, クックドミート培地を用いた増菌培養法が他の方法 (平板培養法およびパウチ法) と比較して顕著にClostridium属菌の検出率が高かった.また, 同じメーカーの同じ種類の検体, あるいは同じ種類の検体でもメーカーが異なることによって, Clostridium属菌の検出状況に違いが見られた.

著者関連情報
© 日本食品微生物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top