水産海洋研究
Online ISSN : 2435-2888
Print ISSN : 0916-1562
原著論文
本州東方沿岸域におけるツノナシオキアミの産卵,分布の季節変化について
瀧 憲司
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2006 年 70 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

1997年3月~翌2月にノルパックネットと新型稚魚ネットを用いて道東~常磐沿岸域におけるツノナシオキアミの産卵,分布の季節変化を調べた.交尾雌,卵,カリプトピス期は,春季の三陸沿岸域および秋季の道東沿岸域で多く出現したが,晩秋には全域で少なかった.これらは周年主に親潮縁辺域(T100=5°C)で出現したが,ファーシリア期と未成体はより南の暖海域に出現域を拡げる傾向を示した.交尾雌および成体より若い発育段階は親潮系の冷水(T100=2°C)が優占する道東沿岸域では秋季を除き殆ど出現しなかったが,小型成体(≦15mm)は道東沿岸域を含め周年全域に出現した.しかし,越冬個体と考えられる大型成体(>15mm)は,黒潮系暖水(10°C<T100≦15°C)が優占する8~12月の三陸,常磐沿岸域で殆ど出現しなかった.本種の分布,産卵活動の地理的変化は,主に親潮に関連する水塊の季節変化に依存すると考えられる.

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© 2006 一般社団法人 水産海洋学会
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