抄録
1987年5月から6月にかけて, 佐賀県下の養殖場で飼育中のイシダイにIchthyophonus hoferiの感染による斃死が発生した。斃死魚は鰓弁の点状発赤と白点, 脾臓の肥大と微小白点, 腎臓の腫脹などの病徴を呈した。病理組織学的には観察したほぼ全ての臓器にI. hoferiの多核球状体が認められ, それらをマクロファージ, 異物型巨細胞, 肉芽腫などが包囲し, その感染はかなり慢性的な状態にあるものと思われた。本症の発生はイシダイに生サバが給餌されていたことに関係することが疑われた。