魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
競合細菌によるFlexibacter columnaris感染妨害の機序に関する研究:魚に対する両者の接触時期の差の影響
Bazlur Rashid CHOWDHURY若林 久嗣
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 24 巻 2 号 p. 105-110

詳細
抄録

 Citrobacter freundiiをF.columnarisと同時あるいは30分後に加えた区では実験魚(ドジョウ)の体表粘液中のF.columnaris菌数が殆ど増加せず, 発病しなかった。一方, 1時間以後に加えた区では体表粘液中のF.columnaris菌数が当初からC.freundiiを上回っており, ドジョウは発病・斃死した。C.freundiiも24時間後までは若干増加したもののF.columnarisの増加に及ばなかった。これらのことから, C.freundiiによるF.columnaris感染妨害は, ドジョウ体表面への付着時ないしは付着直後の増殖開始時におこることが推察された

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top