魚病研究
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クルマエビから検出された病原性桿状ウイルス
高橋 幸則伊丹 利明近藤 昌和前田 稔藤井 玲子友永 進Kidchakan SupamattayaSitdhi Boonyaratpalin
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1994 年 29 巻 2 号 p. 121-125

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抄録
 1993年春から, 日本各地の養殖クルマエビが甲皮の白斑形成, リンパ様器官の肥大あるいは萎縮などの症状を伴なって斃死した. 斃死エビのリンパ様器官から調製した無菌ろ液を健康なクルマエビに接種したところ, 自然感染エビと同様の症状を呈して斃死した. 自然感染および人為感染によって斃死したエビのリンパ様器官から, エンベロープを持ち, 長さが 275nm で径が 83nm の桿状のウイルス粒子が発見されたことから, 本疾病はこの桿状のウイルスに起因するものであることが判明した.
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© 日本魚病学会
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