抄録
ダイコン‘夏つかさ’の一粒播種栽培技術の開発を目的に,種子の粒径選別,播種深度,テープ式播種機の播種深度斉一のための機構,肥効調節型肥料の種子近接施肥の効果等を検討した.
その結果,種子の粒径別では2mm以上の種子で発芽が良かった.播種深度も種子の出芽に密接に関係し,播種深度が3cmを超えると欠株の発生が増大した.種子の両サイド2cmの位置に被覆尿素肥料を各2粒封入すると,生育後期の根の肥大成長が促進された.これら一粒播種のための技術の組み合わせにより,欠株の発生が少なく生育が良い一粒播種栽培が可能であった.