2020 年 55 巻 4 号 p. 211-219
ミニトマトは,大玉トマトに比べて収穫作業に多大な時間を要することから,収穫労力の省力化および軽作業化が望まれている.生食用ミニトマトでは,省力収穫特性であるへた離れ性および果柄の離脱性に品種間差異が認められていることから,ミニトマトにおけるへたの有無が収穫作業時間に及ぼす影響を検討した.その結果,へたなし収穫の収穫作業時間は,へたあり収穫と同等か有意に短かった.また,へたあり収穫の収穫作業時間は,縦横比が小さい‘ロッソナポリタン’および‘アイコ’では長くなる可能性が認められた.以上の結果から,ミニトマトにおけるへたなし収穫により,収穫労力を省力化および軽作業化できることが示唆された.