ミニトマトは収穫作業に多大な労力を要するため,省力収穫法として,へたなし収穫や房どり収穫などが検討されてきた.ミニトマトの省力収穫適性に関連する形質には,へた離れ性と果柄の離脱性があり,催色期において,それらの形質と果実形質との関係および品種間差異が報告されている.しかし,果形が異なる品種および催色期以外の成熟期では評価されていない.本研究では,ミニトマトの省力収穫向き品種の育種を目的に,果形が異なる4品種を用い,成熟期別にへた離れ性および果柄の離脱性を評価した.その結果,へたの付着力は果実の重量および横径との間に,果柄の付着力は果実の縦径との間に,それぞれ正の相関が認められ,果実形質がへた離れ性および果柄の離脱性に関与する可能性が示唆された.そのため,へたなし収穫や房どり収穫などを考慮したミニトマトの省力収穫向き品種の育種において,果実形質を系統または品種選抜の指標として利用できる可能性がある.また,へたの付着力は,果実の成熟が進むにつれて減少する傾向であったことから,省力収穫では,果実の成熟段階を考慮した収穫時期や果実品質の変化,鮮度保持などを検討する必要がある.