老年歯科医学
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総説
地域歯科診療所の立場から歯科訪問診療の現状と課題への対応を考える
花形 哲夫
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2022 年 36 巻 4 号 p. 293-298

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抄録

 新型コロナウイルス感染予防において,飛沫感染・接触感染を防ぐために社会的距離を保つことが必要となり,通常の歯科保健・医療活動が停滞する状況となった。一方,この状況が続くと一般高齢者・要介護者などにおいて,フレイル・オーラルフレイル,さらに口腔内細菌などの不顕性誤嚥による誤嚥性肺炎の罹患率が増加することが危惧された。そこで,歯科診療提供体制においては,スタンダードプリコーションの徹底を行い,さらに医療・介護・福祉関係者が,日常の口腔健康管理の必要性を理解し,実施するための方策が必要であると考え,山梨県では「山梨県新型コロナウイルス感染症対策臨時事業」を行った。また,「ウィズ・コロナにおける新しい在宅歯科医療のあり方」という本学会学術大会シンポジウムのテーマに基づき,医療・介護関係者とのカンファレンス,またミールラウンドなどにおける情報の共有手段として,歯科訪問診療においてICTを活用したネットワークシステムを報告する。

 いまだ新型コロナウイルス感染症が収束していない現状においては,在宅療養者,病院,介護施設などの患者・利用者の歯科訪問診療および口腔健康管理を行うにあたっては,全身管理を踏まえての医科からの情報を基に多職種と連携して,歯科の立場から口腔衛生・機能管理などの情報提供を行い,地域における高齢者歯科保健・医療活動を行うことが必要であると考える。

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© 2022 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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