抄録
最近のわが国におけるがん検診の評価の動向を背景として, 筆者が地域において24年間に亘って関与してきた大腸がん検診の経験に基づき, 消化器がん検診のこれからについて私見を述べた。がん検診がどのような場において応用されるのかという場のセッティングの条件によってがん検診の評価は異なっているが, 税金を投入する市町村におけるがん検診においては, 疫学研究に基づく死亡率減少効果を基礎とするという共通の立場に立つことが前提となるということを理解しておく必要がある。今後とも, 消化器がん検診の評価に寄与する研究を行い, 第三者の評価を得ていく努力を継続していく必要がある。