抄録
ヘモグロビン添加疑似便を使用し, 実験室的にRPHA法によるヘモグロビンの検出可能濃度及び保存安定性に対する3種類の採便容器の影響を比較した。ヘモグロビン検出可能濃度は, ろ紙法が最も高く, ついでNEW-Stick法, ヘムチューブマニュアルの順であった。また, 各採便容器の検出可能濃度における保存安定性については, NEW-Stick法, ヘムチューブマニュアルともに2日目までは安定していたが, ろ紙法では安定性が劣る結果となった。
一方, メーカー表示の判定感度の濃度に調整した高濃度の疑似便では, 各採便容器の保存安定性の低下は観察されなかった。