抄録
当院および協力病院の内視鏡検査で発見され, 病理学的検査と対比可能であった経口内視鏡発見早期胃がん310例と経鼻内視鏡発見早期胃がん72例を臨床病理学的に比較検討した。全体で1)肉眼型, 2)大きさ, 3)占居部位, 4)断面区分, 5)深達度, 6)組織型, 7)進行度, 8)潰瘍(UL)の有無, 9)内視鏡治療適応の検討項目に差があるかを検討した。肉眼型は経口内視鏡で63.2%, 経鼻内視鏡で61.1%がIIcであり, 大きさは経口内視鏡で平均20.6mm, 経鼻内視鏡で19.7mm, 10mm以下の病変の占める割合は経口内視鏡で28.4%, 経鼻内視鏡で37.5%, 内視鏡治療絶対適応病変は経口内視鏡で44.2%, 経鼻内視鏡で45.8%であり, いずれも有意差を認めなかった。10mm以下の病変での同様の検討を追加したが, 全ての項目で有意差を認めなかった。経鼻内視鏡は胃がん検診に推奨されるべき検査法であると考えられた。